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悲しみでさえも糧にして生きていく


【今では、その悲しみさえも糧にして強く生きていく】 毎年、この時期になって決まって思い出すのは 認知症になった祖父のこと 今だに祖父のことを思い出すと悲しい気持ちにはなるけど 当時のような、悲しみに打ちのめされるような辛い悲しみではなく 今では、その悲しみさえも糧にして強く生きていくということを決意させてくれる悲しみになっている ある日仕事から帰ると、田んぼで座り込んでいる祖父 どうしたのかと思い、急いで祖父のところに行くと、手には普通の紙を切るハサミを大切そうに握っている そして、そのハサミで一生懸命 稲刈りをしようとしている この田んぼがまだ青い時期に… と思いつつも 少しだけ、青くて穂もついていない 茎を一緒に切る あんなにしっかりしていたのに、 もうこんなにも認知症は進んでしまったのか と思うと少し悲しい だけど、認知症になって、他のことはわからなくても、田んぼのことを大切にしている想いは よく伝わった 歩くのもやっとの状態だったのによく1人で 歩いてきたもんだと、介助をしつつ家を目指しながら そんなに大切なら、自分もこの田んぼは大切にしようと強く決意 言葉は伝わらなくても 言葉は無くても 背中で伝えるということは、 きっとこういうことなんだろう 今だに祖父のことを思い出すと悲しい気持ちにはなるけど

当時のような、悲しみに打ちのめされるような辛い悲しみではなく 今では、その悲しみさえも糧にして強く生きていくということを決意させてくれる悲しみ よく投稿してるような感情のリリースとか いくらやっても、直接その悲しみが消える訳ではないけど 同じ悲しみでも、たくさんの解釈があって どんな悲しみを選択するのかは本人の自由 その手助けをほんの少しやれるだけ だけど、その意味は大きい 毎朝、田んぼの見回りについて来てくれる娘が今はいる 悲しい出来事そのものは変わらないけど 環境は常に変化し続けている どんな時でもその変化は心で感じれるようにしておきたい 「田んぼさん、おはよー!」 と毎日声かけをしてくれるので、今年はきっといいお米が収穫できるだろう


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